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絶対確実な学習法


 学習法の基本


義務教育に関して言えば、「声に出して読む。 繰り返し何度も読む」 というのが基本になります。 これは江戸時代の寺子屋などでも行われていた学習法の基本で、極めて効果があります。 何も難しく考える必要などなく、ただひたすら教科書を読みながら理解していきましょう。

最初はゆっくりで構いませんが、丁寧に突っかからずに読むことを意識します。 徐々に読む速度を上げて行き、最終的には早口言葉のように流暢に読めるようにします。 そこまで読めるようになった時には、内容は大体理解できるようになっていると思います。

それが出来たら、次は声を出さずに黙読で、もっと速い速度で何度も読み返します。 何度も何度も黙読することで、内容を頭の中に定着させていくのです。 最終的には、1ページを1秒見るだけで、内容を瞬間的にイメージできるようになるのが理想です。


高校の教科書に関しても、少なくとも文系科目では、この方法で同様の効果が見込めます。 個人的な経験から来る確信ですが、この方法で教科書を覚えるだけで、MARCH の文系はだいたい問題ありません。 プラスαとしては、英単語や国語の語彙力を増やすことぐらいで、問題集すら必要ないと思います。





 「理解」 と 「記憶」


知識の習得には、「理解」 することと 「記憶」 することの二つの要素があります。通常は、内容を理解して、それを記憶することになります。

ただし、「理解」 と 「記憶」 は逆の順番でも構いません。 「理解→記憶」 でも、「記憶→理解」 でも、どちらでも結果的には同じです。最終的に理解した内容を覚えていれば良いわけなので、順番はどちらでも構わないのです。

成績が良くない子供は、少なくとも 「理解」 か 「記憶」 のどちらかに問題があります。 「理解」 が中途半端になっているのか、「記憶」 が中途半端になっているのか。どこに問題があるかがはっきりすれば、それに対処することは難しくありません。





 「理解」 のコツ


「理解」 が中途半端になっている場合、まずは 「分からないこと」 を細かく分析します。「どの部分は理解できるのか」、そして 「どの部分が理解できないのか」 。「なぜ分からないのかが、分からない」 という状態のままでは、どこにも進めないからです。

分からない場合、それまでに学んだことのどこかが中途半端になっていることが少なくありません。その場合は、一つ一つ前に戻って確認していけば、どこで躓いていたのかが判明します。(割り算で躓く原因が、足し算、引き算、掛け算にあることは珍しくない)

「新しい概念 (=考え方)」 を学ぶ時は、ひとっ跳びでは理解することが出来ません。コツコツと少しずつ 「小さな一歩」 を積み重ねていくしかありません。それが結果的に最も効率的な学習法になるということは、覚えておいても損は無いと思います。





 「記憶」 のコツ


「記憶」 には、「覚える」 ことと 「忘れない」 ことという、二つのポイントがあります。一旦覚えても、忘れてしまっては意味がないので、きちんと定着させる必要があります。


「覚える方法」 には、大きく分けて二つあります。鉛筆で何度もなぞって線を太くしていくデッサンのように、何度も繰り返して覚える方法。もう一つは、一瞬のカミナリのように、強烈な集中力でもって短時間で覚えてしまう方法。

通常は、何度も繰り返し頭に入れて、少しずつ覚えて行くやり方の方が多いと思います。ただ、個人的な経験では、集中力を限界まで高めて覚える方が、定着率が高いようです。少しずつ頭になじませたとしても、最後は強い意志で一気に頭に叩き込むのが有効だと思います。


どちらの方法で覚えたとしても、「忘れない方法」 としては 「思い出す」 作業が必要となります。テスト直前の一夜漬けで、すぐに忘れてしまうのは、テストが終われば思い出すことがなくなるから。実際に、覚えたことを何度か意識的に 「思い出す」 と、記憶は確実に定着します。

思い出せなかった部分は再び確認するという作業をし、これを何度か繰り返します。 「覚える方法」 には二つありますが、「忘れない方法」 は思い出して再確認することの 「繰り返し」 のみ。覚えてから1週間後、次に1ヶ月後と、時間を空けて確認することが、記憶を定着させるコツです。





 「記憶」 は 「脳の筋トレ」


「記憶」 は 「筋トレ」 と同じで、強い気持ちを持たなければ、なかなか一歩を踏み出すことができません。ただ、いったん覚悟を決めて、気合いを入れてやれば、結果は必ず付いてきます。コツコツと筋トレをすれば 「筋肉」 が付くように、地道にやれば 「記憶の量」 も増えていきます。

個人的な経験では、記憶の定着と筋肉の付き方に、全く同じような感覚を持っています。筋トレは、90%の力で1時間やるよりも、限界まで30分間追い込む方が、効果があるのです。最近知ったのですが、実はこのことはスポーツ科学でも明らかになっていることなんだそうです。

記憶に関しても、中途半端に集中してやるよりは、短時間に目一杯集中する方が効果的。なんとなくの気持ちで 「覚えよう」 と臨むのではなく、強い意志で臨む方が効率が良いと思います。 「限界まで追い込む」 というのが、自分の能力を高める重要なポイントになる気がします。





大学受験への道


ここからは、大学受験を念頭に置いた学習の 「大まかな指針」 をまとめてみます。高校の教科では、理系科目の 「理解」 が難しくなり、義務教育のようにはいきません。文系科目では、国語や英語の語彙力を意識的に増やす必要があるように、単純な 「記憶」 作業が増加します。



現代文


勉強の方法が一番分からないと思われているのが国語 (現代文) ではないでしょうか。国語 (現代文) は、言葉の意味を正確に理解することが非常に大切です。しかし、このことを自覚している人は意外と少ないような気がしています。

現代文のテストで問題文を読むのに時間が掛かるのは、言葉の意味を正確に理解してないから。難解な文章を理解できないのは、難解な単語の意味を 「明確に」 理解してないから。分かってるつもりになってるのと、はっきり分かってるのとは、全然違うのですね。(例えば、「正確」 と 「明確」 の違いみたいに)

まずは最低限、教科書や問題集などに出てきた言葉を覚えることが必要になります。最初から個別に覚えるよりも、まずは文章全体を読み込んで感覚的に取り込んだ方がいいでしょう。それから、辞書を見て単語の意味を確認し、それを確実に覚える作業に入ります。

私の高校時代の友人は、30万人以上も受ける大手予備校の全国模試で、国語の成績が全国7位でした。まぐれでも全国一桁はすごいことだと思っていたら、次のテストでは全国6位でした。そんな彼は、広辞苑を真っ黒になるまで読み込んで、言葉の 「正確な意味」 を覚えていました。

英単語を知らなければ、英文を読むのに時間が掛かるように、現代文でも同じです。問題文の内容自体が難解な場合、単語の意味を正確に理解しておかないと、無駄に時間ばかりが掛かります。現代文の成績は、ある程度まで語彙力に比例すると思います。





漢文


漢文は、白文 (返り点や送り仮名などを取り除いた漢字だけの文) で読めるようになることを目指します。教科書の漢文から漢字だけを書き写し、それをスラスラ読めるようにするわけです。問題集など何もやらなくても、それだけで受験問題はたいてい解けるようになります。

私の場合、高校の漢文の授業では、ひたすら白文を読ませられました。事前に白文を書き、それを暗記しておかなければなりませんでした。家で勉強したくなかったので、休み時間から書き始め、猛烈な勢いで暗記していました。

授業が始まっても、読みながら意味を把握し、書きながら覚えていました。読む、理解する、書く、覚える、という4つの作業を、集中して同時にこなしていたわけです。読めなければ名簿で思い切り頭を叩かれるので、それが嫌で必死に 「闘って」 いました。

漢文は週に一時間の授業でしたが、一年後には、初めて目にする漢文も難なく読めるようになっていました。授業を受けていた以外に自分で勉強したことが無いので、なぜ読めるのか不思議に感じたことを覚えています。 「理由はわからないけど、どんな漢文も見ればすぐに意味が分かる」 という感覚でした。

教科書の漢文を白文で全て読めるようになるだけで、大抵の問題には対応できると思います。それで足りるのかと疑念を抱く前に、まずは教科書の白文を全て読めるようにしてみてください。余計なことで頭を悩ませるのは、それからでも十分だと思います。





古文


古文の学習のポイントは、意味を理解しながら、ひたすら読み込むことに尽きると思います。教科書の古文を、暗記するぐらい繰り返し読むことを中心に考えた方が良いでしょう。古典文法を中心に考えると逆に効率が悪くなるので、文法はあくまでサブにすべきです。

暗記するぐらいと言いましたが、目標は 「速く流暢に読めるようになる」 ところに設定します。やってみればわかりますが、この課題が達成された時には、必要な知識がだいたい身についています。意味を理解して、情景を思い浮かべながら読まなければ、「速く流暢に読む」 ことは出来ないので。

漫画で出版されている作品もありますから、そういうのを利用するのも良いと思います。情景のイメージを補強してくれるので、深く感情を移入することが出来るのではないでしょうか。 興味を掻き立てるために、使えるものは全て使った方が良いと思います。





英語


英語の場合は、テープを聴いて発音を真似 しながら、ひたすら読み込むことが基本になります。最初はゆっくり丁寧に読み始め、読みながら情景が頭に浮かぶぐらいになったら、徐々に読む速度を速めるようにしていきます。「気が付いたら教科書を暗記していた」 と感じるくらいまで読みましょう。

最初から速く読もうとすると発音がデタラメになってしまうので、最初は丁寧に入ることがコツ。基本がしっかり定まると、読む速度を速めることはそんなに難しいことではありません。逆に、速く読めても、ゆっくり正確に読めない人は基本が出来てないので要注意。

自転車でもスキーでもそうですが、ある程度速度を付けた方が操作が楽になります。ゆっくり走ったりゆっくり滑ったりすることが難しいことは、経験者なら分かるでしょう。基本が出来ていて本当に上手な人しか、ゆっくりした丁寧な操作はできないのです。このことは、英語を読むことに関しても当てはまります

英語には、英文法、語彙、英作文などもありますが、まずは英文読解を基本に考えます。教科書の英文を読み込んでから、英文法、語彙、英作文に、本格的に取り組みます。英文法や語彙などから取り掛かるよりも、そっちの方が絶対に効率が良いと思います。





社会


私は理系だったので、社会科に関しては、自分が選択した 「地理」 しか確実なことは言えません。地理はいつでもまとめて暗記できるので、理系にとっては一番楽だと言われています。日本史や世界史のように流れというものがなく、どこでも好きな所から覚えられるのが利点です。

社会科は典型的な暗記科目ですが、地理に関しては、教科書は全く意味がありませんでした。覚えておかなければいけない範囲がかなり広いので、教科書の知識では太刀打ちできないのです。地理は教科書を無視してでも、参考書を一冊全て暗記しておく必要があります。

私は、受験が近付いた秋頃に2週間ほど学校を休んで、朝から晩まで暗記に明け暮れました。部屋を歩き回りながら、ひたすら頭に詰め込んだおかげで、本番では良い成績を取れました。追い込まれなくても集中できる人なら、できるだけ早めに終わらせておいた方が良いかも知れません。

高校時代の友人を見る限り、日本史と世界史に関しては、教科書だけでもある程度通用するようです。少なくとも、教科書を全て覚えれば、MARCH クラスは何の問題も無いようでした。社会はどの科目も暗記ですから、こればかりは腹をくくって脳の筋トレと割り切るしかありません。





数学


数学も、もちろん教科書が基本ですが、教科書の習得だけでは受験問題に歯が立ちません。そうは言っても、教科書を習得しなければ先には進めないので、まずはしっかりこなしましょう。 文系科目と違って、暗記よりも理解の方に比重が掛かるので、考える作業が増えると思います。

数学は一度詰まるとその後に支障をきたすので、コツコツと積み上げる姿勢が大事になります。高校数学のレベルは中学に比べて格段に上がるので、曖昧な部分を残したままでは付いていくことができません。ですから、中学の数学をしっかり習得しておくことは、高校数学の習得には絶対的に不可欠です。

教科書が終わったら受験問題集に移りますが、これは数研出版の 「チャート式」 が有名です。 「青チャート」 を習得すればMARCH クラス、「赤チャート」 を習得すればどの大学でも行けるはず。それ以外の受験問題集は全く必要ないと思います。





理科


私は物理と化学を選択しましたが、この科目は両方とも教科書だけでは受験に対応できません。まずは、参考書を丁寧に読み込んで、教科書に書かれてあることの本質を理解しましょう。参考書をメインに理解し、標準的な受験問題集を一冊ずつ仕上げれば、だいたい大丈夫です。

物理と化学には、数学のように頭を悩ます難問は、基本的に存在しないと思います。多少面倒な問題はありますが、基本的には標準問題の組み合わせなので、それほど悩むことはありません。ですから、標準問題集を一冊習得するだけで、ほぼ全ての大学の合格ラインに達することができるのです。






まとめ


まず、教科書の問題集は学校から支給されると思いますが、これは当然、習得しておくことが前提です。その後の受験問題集は、どの科目も一冊に絞り、それを徹底的に習得することが合格への近道となります。MARCH レベルを目指すなら、受験問題集は薄いものを一冊ずつ仕上げれば余裕で合格できます。

難関大学を目指す場合も、受験問題集は基本的に一冊ずつで問題ありません。どれが良いかは、大学合格者たちが体験談を出していたりするので、それを参考にすれば良いでしょう。もっとも、標準問題集ならそれほど差は無いはずなので、好みのもので大丈夫だと思います

どうしても他の問題集もやりたかったら、まずはその一冊を完全に習得してからにしましょう。 「なんとなく覚えて次の問題集に移る」 ということを繰り返すより、よほど効率よく学習内容が身に付くはず。 「手を広げすぎるのが、多くの受験生が受験に失敗する原因」 だということを頭に入れておいてください。




 補足事項


ここでは、少しばかり補足しておいた方が良いかと思うことを書き残して置きます。特にまとまりというものは無く、思い付いたことだけを記します。何か思い付いたことがあれば、その度に追加していきます。



教科書と問題集について


文系科目に限れば、教科書の内容を完全に習得するだけで、大学受験にはかなり通用するということを言ってきましたが、ここで言う教科書は 「進学校」 で使われているものを念頭に置いています。教科書の出版社は、難易度に違いのある教科書を数種類発行しているので、進学校に通っていないのであれば、少しばかり気持ち多めに参考書を利用する方が良いかも知れません。

英語の受験問題集に関しては、少なくとも英文読解と英文法の受験問題集を習得しておく必要があります。余裕があれば英作文もやっておくに越したことは無いですが、余裕が無ければしなくても構いません。教科書の英文を暗記するぐらい読んでいれば、MARCH レベルの英作文には問題無く対応できるはず。ただ、一流大学を目指すのであれば必須ですので、きちんとやっておきましょう。







大学の選び方


大学受験問題の傾向には、大学によってかなり大きな差があります。それは内容の偏り方だったり、難易度の違いだったりします。同じ数学にしても、バランスよく様々な学習項目から問題を出す大学もあれば、微分積分など明らかに一つの分野に偏っている大学なんかもあります。

同じ医学部にしても、難問で固めている大学もあれば、簡単な基礎問題で固めてる大学もあります。簡単な問題にすると誰でも解けますが、それは逆に少しのミスで落ちることを意味します。人命に関わる医学の分野では、少しのミスが致命的になるため、慎重で堅実な学生を採りたいのだろうと推測できます。

自分が行きたい大学はどのタイプなのか早めに判断できると、受験においてだいぶ有利になります。あるいは、「自分のタイプに合う大学はどこなのか」 という視点から大学選びをするのも良いかもしれません。ある程度、教科書を終わらせれば、それらを判断できるようになると思います。

言うまでもないことですが、人には個人差があります。理解するのが得意な人がいれば、記憶することが得意な人もいます。マークシート方式が得意な人がいれば、論述問題を得意とする人がいます。易しい問題が得意な人がいれば、逆にそういうのを苦手とする人がいます。

私の場合は、理解が好きで記憶が苦手、論述問題が得意でマークシートが苦手でした。昔から慎重さに欠けるきらいがあり、簡単な問題ほどなぜかミスをしていました。「マイナスを付け忘れた!」 という感じの小さなミスをしてしまうことが、いつまでたっても直りませんでした。

そういう人間は、ミスをしてはいけない大学の問題には性格的に合いません。大学側も、そういう人間を求めてはいないだろうと思われます。候補の大学が幾つかあると思いますが、その中から自分に合うタイプの問題を出題している大学を選んだ方が、結果的に双方にとって良いことだろうと思われます。





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